AccessReading(アクセス・リーディング)では、障害により、印刷物を読むことに困難のある児童・生徒に向けて、文部科学省検定教科書や、夏の読書感想文課題図書などの電子書籍データを作成し、提供しております。
電子書籍データの提供は、「著作権法第37条第3項」および「図書館の障害者サービスにおける著作権法第37条第3項に基づく著作物の複製等に関するガイドライン」に基づき、東京大学先端科学技術研究センター図書室と同センター社会包摂システム分野の共同で、研究の一環として実施しています。
AccessReadingでは、広く皆様からの御寄付をお願いしております。
現在、AccessReadingで提供している電子書籍のデータは、文部科学省検定済み教科書と、夏の読書感想文課題図書などの一般書籍のごく一部です。
この対象となる書籍を、副読本や参考書にまで拡大すれば、これまで紙の印刷物を読むことに困難さがあって、学習や進学の機会を奪われてきた子供たちに、そのようなチャンスを与える一助となるでしょう。さらにその範囲を学術専門書や文化、芸術などの書籍などに広げれば、読むことに困難がある子供たちの就労や、私生活において、それらをより豊かなものとしてくれるでしょう。
このようなテクノロジーとそれを活用する方法の普及は、読むことに困難さがある子供たちのためだけのものではありません。例えば、今後急速に進む高齢化社会では、読みづらさを感じる高齢者が増えることが予想されます。AccessReadingで用いる手法によって、このような方にも、本を読む喜びを長く味わっていただけるようになるでしょう。
このような多様性の理解と促進、あるいは共生は、今後ますます国際化や超高齢化が進む日本では、必要不可欠なものとなるでしょう。AccessReadingは、そのような社会において役立つことを目指しています。
多くの方々にこのようなAccessReadingの事業の主旨にご賛同いただき、ご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。